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バスケットウィーブステッチとは
織物のようなルックスをつくる面埋め技法です。まず、形の中を縦方向の平行ステッチで満たし、その上に横糸を「上・下」を交互にくぐらせていきます。各横列は、直前の列と必ず反対の始まり(前が“上”なら次は“下”)にするのがポイント。これで本物の籐編みのような陰影が生まれます。

さらに、縦ラインは形の外側から針を出し入れして輪郭線を確実に覆うのがコツ。こうすることで下描きの線が透けず、端まで均一に埋まります。引き加減は“まっすぐ、でも強すぎない”が合言葉。強く引くと布地が歪み、均整が崩れます。
プロのコツ
- 縦ラインは“短辺方向”に入れると安定。図案のサイズに合わせて最短距離で揃える感覚です。
- 横糸は引き切らない。通したら指で軽く“寄せる(scootch)”だけで整います。

注意 - 横糸で布を刺さないこと。縦糸の上と下を交互に“くぐらせる”だけです。

- 糸を強く引きすぎると縦ラインがたわみます。少し緩めて、まっすぐに整えてから次へ進みましょう。
ステップ1:縦の基礎ラインを作る
形を描く
まずは布に図形を描きます。動画では正方形ですが、楕円や葉っぱなど、どんな形でも応用可能。重要なのは「端を覆えるよう、形の外から針を出し入れする」こと。これにより、輪郭線が確実に隠れ、面の密度が均一になります。

クイックチェック
- 初めの一本がまっすぐ通っているか?
- 形の外から出し入れして輪郭が隠れているか?
最初の縦ラインを通す
針を形の端の外から持ち上げ、反対側の外へ下ろして最初の一本を引きます。ここで布目に沿って“直線”を意識。針の入りと出が対称位置にあるほど、面の見え方がクリーンになります。
平行ラインで面を満たす
2本目以降は、前のステッチとの間に“わずかな、均一のすき間”を残して平行に配置。間隔の広さで見た目が変わるので、まずは動画と同じくらいの間隔から始め、好みに応じて実験しましょう。

クイックチェック
- すき間の幅は均一か?
- 垂直方向の平行が保てているか?
注意
- 引きすぎはNG。たわみや波打ちの原因になります。
ステップ2:横方向の織りをマスターする
織りのスタート位置
縦ラインで満たしたら、横方向の“織り”へ。形の端で針を持ち上げ、縦糸の列に沿って準備します。

オーバー/アンダー(布は刺さない)
横糸は「1本目の縦糸の上、次は下、その次は上…」と交互にくぐらせます。このとき布は刺しません。縦糸の隙間をスライドするだけ。通し終えたら、糸をまっすぐに保ちながら軽く引き、最後は反対側の外へ下ろして固定。

調整の小技として、通した横糸を上へ“すこし寄せる(scootch)”と、列の詰まりと直線性が整います。強く引かず、まっすぐを優先するのがポイントです。

プロのコツ - 指で軽く押し上げて列を密にし、縦糸の見え方を均一化。

- 仕上げに一度“面で眺めて”うねりがないかを確認。

列ごとに交互の始まりを徹底
次の横列は、直前の列と“反対パターン”で始めます。前列が最初の縦糸を「上」に通っていたなら、次列は「下」から。これを繰り返すだけで、バスケットの編み目のような陰影が生まれます。

クイックチェック - 直前の列と始まりが反対になっているか?

- 糸が真っ直ぐ横に走り、縦糸を歪ませていないか?

注意
- 同じ始まりを続けると、織り目が崩れて“ただの横糸”に見えます。必ず反対でスタート。
仕上がりを整える実践ヒント
テンション(張り)の管理
引き加減は「直線を保てる最小限」。強く引くと縦糸が波打ち、弱すぎると横糸がたるみます。通したら“軽く寄せる”までで止め、手で面をならしてから次の列へ。

間隔の均一化
縦糸の間隔が仕上がりの土台。目分量に頼らず、描いたガイドラインを目印に。間隔を広くすれば粗めの編み、狭くすれば密な編みに見えます。
トラブルシューティング
- 横糸が布を刺してしまった:その列だけほどき、布を刺さずに“上/下”へ通し直す。
- 交互パターンが崩れた:直前の列を見直し、次列の始まりを反転する。
- 端が粗い:針の出し入れを形の外側に戻して、輪郭線を完全にカバー。
コメントから(素材の話)
- 布のベースは?——視聴者からの質問に対し、作者はお気に入りの刺繍向け布と参考記事を案内していました。色バリエーションもあるとのこと。具体的な番手や重量は動画内では明言されていません。
小さな比較メモ
- 手刺繍の丸枠は作業性と見た目の自由度が高い一方、ミシン刺繍の世界では磁力で布を挟むフレームも普及しています。例えば磁気 刺繍枠 embroideryというカテゴリは、厚手素材や再フープの効率化を目指す人に親しまれています(本稿は手刺繍解説です)。
使いどころアイデア
デザインに質感を足す
バスケットウィーブの凹凸は、果実、葉、編み目の小物、背景パーツに最適。動画の例では、レモンの実に美しい織りの陰影を加え、図案全体に奥行きを与えています。

実際の応用例
- レモンや柑橘の“実”に。丸みに自然な陰影がつく。
- 籐バスケットやラタン風の表現に。織りのニュアンスがダイレクトに伝わる。
- 背景に全面敷き詰めて、中央モチーフを引き立てる。密度の調整で主張をコントロール。

一歩先の工夫
- 縦糸の間隔を段階的に変えると、視覚的なグラデーションが作れます。
- 横列の寄せ具合を少しだけ変え、織り目に“呼吸”を持たせると、手仕事らしい表情が出ます。
左利きさんへのヒント(共感メモ)
- 動画コメントには、別のステッチ(フレンチノット)で悩む声も。バスケットウィーブに限れば、“手の向きが変わっても原理は同じ”。縦糸の上/下を交互に通すだけと考え、手の運びやすい方向に全体を回して作業しましょう。
ちなみにミシン派なら…(豆知識)
- ミシン刺繍ユーザーの間では、メーカーごとに対応フレームが多彩。例えばbabylock 磁気 刺繍枠や磁気 刺繍枠 for brother、bernina 磁気 刺繍枠などが話題にのぼることがあります。手刺繍とミシン刺繍は工程が違いますが、“面の質感で魅せる”という目的は同じです。
30日で刺繍力を底上げするには
動画のラストでは、新刊“30-Day Challenge Embroidery”の紹介がありました。30種類の刺繍ステッチ、30の図解、30のプロジェクトで構成され、学び→練習→作品化までをコンパクトに循環できます。発売時期は“1月末”と触れられていますが、具体的な年は動画内では言及されていません。予約はオンラインショップ(動画説明のリンク参照)で受け付けているとのことです。
プロのコツ(習得計画)
- 同じモチーフを3回繰り返す:1回目は手順確認、2回目は仕上げの均一化、3回目で精度を上げる。
- 10分練習の“短距離走”を毎日:筋肉メモリが定着し、縦糸の均一が自然と身につきます。
ワークフロー整備の豆知識
- 手刺繍では丸枠や布押さえが基本ですが、もし将来ミシンに挑戦するなら、入門機向けの情報(例:刺繍ミシン for beginners)や、フレームの種類(例:snap hoop monsterやmighty hoops)を把握しておくと選択がスムーズです。用途に合わせて道具を最適化するという発想は、手刺繍にも通じます。
まとめ:今日から始める“織りの面”づくり
- 形を描き、縦の基礎ラインで面を満たす。
- 横糸は布を刺さずに“上/下”交互にくぐらせる。
- 各横列は直前の列と“反対の始まり”を徹底。
- テンションは“強すぎず、まっすぐに”。
均一な縦糸、交互の横糸、やさしいテンション。この3点を守れば、だれでも今日から“織りの面”を手に入れられます。まずは小さな正方形から。次はレモンの実へ。あなたの図案が見違えるはずです。
参考メモ(発展)
- メーカー別のアクセサリー事情を知っておくと、将来的な道具選びが楽になります。たとえば磁気 刺繍枠 for 刺繍ミシンのようなカテゴリは、布の保持方法を多様化させる一例です(本稿では詳細仕様は扱いません)。
