Table of Contents
動画を見る:Learn Punch Needle with DMC: Mushroom Design Kit for Beginners(DMC International)
はじめてのパンチニードルは、布の張りと糸の流れがすべて。DMCの学習キットなら、用意するのはやる気だけ。ツールの向きと糸の緩み、この2つを守れば、初回からふわふわのループが並びます。

学べること
- フープで布を均一に張る基本とチェックポイント
- パンチニードルの糸通し(バレル→先端アイ)の正しい順序
- ベベル(傾斜)の向きと糸テンション管理のコツ
- きのこの形を「アウトライン→面埋め→配色変更」で完成させる手順
- 仕上げの糸端カットとループ高さの整え方
はじめに:DMCパンチニードル学習キットの魅力 DMCのビギナー向けキットには、プリント済みのパンチニードル用アイーダ、ヤーン、刺繍フープ、パンチニードルツール、スレダー(糸通し)が入っています。小さめの刺繍ばさみを用意すれば準備完了。動画はこの構成で、初心者が最短で手を動かせるよう設計されています。
プロのコツ
- 最初に構成品を机に整然と並べ、欠品がないかを確認。道具の位置が決まるとミスが減ります。
注意
- 動画では具体的な所要時間は示されていません。焦らず、自分のペースを守りましょう。
土台づくり:フープで布をピンと張る パンチニードルは、布が緩いとループが保持されません。フープの内枠に布をのせ、外枠を上から押し込み、ネジを締めながら全周を引いて均一に張りましょう。

ステップガイド:フープの取り付け 1) ネジをゆるめて内外枠を分解。 2) 内枠に布を置く。 3) 外枠を上から押し込み、ネジを締める。 4) 全周をつまみ上げてしわを伸ばし、中心がデザインに合うよう調整。

クイックチェック
- しわがない/中央が図案の中心になっている/指で弾くと軽く反発がある。
豆知識
- フープは作業中に徐々に緩みます。緩みを感じたら張り直すのが前提です。なお、ミシン用の補助ツールとしては、強力磁石で固定する磁気 刺繍枠やsnap hoop monsterなども存在しますが、本記事は手刺し用のウッドフープ前提で進めます。
ツールを極める:パンチニードルの糸通し スレダーをツールの先端(針先)からグリップ側へ通し、ヤーンを掛けて引き抜きます。続いて先端の小さなアイにもスレダーを通し、ヤーンを引き出しましょう。

バレルへスレダーを通す スレダーを針先からハンドル側へ差し込み、ヤーンを掛けて引き戻します。ヤーンは道具内部を素直に通る長さを確保してください。
先端の小さなアイに通す もう一度スレダーを先端のアイに通し、ヤーンを引き出します。アイから少しだけ糸端が出ているのが目安です。

プロのコツ
- たっぷり糸をほぐしてから通すと、途中で引っかかりにくくなります。
成功の鍵:糸のテンションとベベルの向き パンチの品質を決めるのは「糸のテンション」と「ベベル(傾斜面)の向き」。糸は玉から十分にほどき、完全にフリーに。ベベルは常に進行方向へ向けます。

重要ポイント
- 糸テンション:固く巻いたままや重さが掛かった状態だと、ループが戻されて抜けやすくなります。事前に長くほどいておきましょう。
- ベベルの向き:ベベルが進行方向を向いていると、布目にスムーズに糸が収まり、均一なループが積み上がります。
ヒント
- フープを回しながら縫い進めると、手首の角度を無理なく保てます。動画では「フープを反転(turn the hoop)」し、裏にある糸端を引き出す場面も登場します。
きのこを刺す:アウトライン→面埋め→色替え ここからは実際のきのこ図案を進めていきます。最初は赤い部分の小さな傘から。

アウトラインを作る:一針目の入れ方
- 針を布に根元(ハンドル)まで垂直に差し込みます。
- 針を差したままフープを静かに裏返し、短い糸端を引き出します(結び不要)。

- 針先を布面すれすれに保ち、約5mm先へスライド。再び根元まで差し込みます。これを繰り返し、輪郭を一周させます。常にベベルは進行方向へ。

注意
- 針先を高く持ち上げると、ループが抜けやすくなります。布面上を滑らせる意識で。
面を埋める:レンガ積みの配置 輪郭が取れたら内部を「レンガ積み」のようにずらしながら並べます。列を揃え過ぎず、微妙に位置をずらすと密度が均一に。隙間が見えたら補充のパンチを1〜2回。

プロのコツ
- パンチの深さは常に「根元まで」。浅いとループが低く、深さが不均一になります。
仕上げの整え:糸端のカット 形が埋まったら、最後にもう一度根元まで差し込み、そこでフープを裏返して作業糸をカット。始まりと終わりの糸端は、裏側のループ高さに合わせて揃えます。

大きな傘と白いドット:色替えの基本 次は大きな赤い傘。白いドットになる丸部分は空けて進め、赤を刺し終えたら白に糸替えして、空けた部分にそれぞれ個別に充填します。白はスポットごとにカットして独立させるのがポイントです。

クイックチェック
- 赤の面:白スポットの境界を侵食していないか。
- 白スポット:一つひとつが独立し、糸がつながっていないか。

茎と葉:ライン→アウトライン→面埋め 白の茎パートを刺したら、グリーンに替えて茎のライン、葉のアウトライン→面埋めの順で完成へ。ラインは一筆書きのイメージでスムーズに。


プロのコツ
- 葉の面埋めは、中心から外へ/外から中心へと方向を決めて進めると密度が整います。
仕上げと見せ方:整える・飾る・学びを振り返る 全体のループ高さが揃っているかを確認し、飛び出た糸端は丁寧にトリミング。フープの張りを整えて、完成作品を眺めましょう。ふっくらとしたテクスチャが前面に出ていれば上出来です。

展示アイデア
- フープのまま壁掛けに。
- 裏側をフェルトでカバーして仕上げる(動画では具体的指示なし)。
クイックチェック
- ループの高さが大きくバラついていない。
- 裏面の始末糸端はループと同じ高さに整っている。
- ベベルの向きが終始一定で、縫い目が途切れていない。
トラブル解決ガイド Q1:パンチしたループが抜ける/戻る
- 糸が引っ張られていませんか?玉から十分にほどき、テンションフリーに。
- ベベルの向きは進行方向ですか?逆向きは抜けの原因に。
- 針先を高く持ち上げていませんか?布面すれすれで移動を。
Q2:布が徐々に緩む
- 作業中の緩みは自然。節目で張り直し、ネジの増し締めを。
Q3:「フープを回す/反転する」って?
- 回す:ベベルを常に進行方向へ向けやすくするための向き替え。
- 反転する:針を刺したまま裏側を見て糸端を引き出したり、最後に糸をカットする動作。
Q4:どんな布を使っているの?
- 動画では「プリント済みパンチニードル用アイーダ」を使用。コメントではMonk's clothやWeavers clothという意見もありました(本動画内では明言なし)。
プロのコツ
- ループは結ばず保持されます。秘訣は密度と布張り。始末は裏側で高さを揃えるだけでOK。
コメントから:初心者のつまずきと回答
- 「糸を引くと全部ほどけませんか?」→ ほどけにくくする鍵は、布の張りと密度、そしてベベルの向き。始末はループと同じ高さにカット。
- 「フープが大きすぎる?すぐ緩む」→ 作業中に緩みが出るのは自然。こまめな張り直しで安定します。
- 「裏側、手で押さえる?」→ 押さえる必要はありません。正しいテンションと向きが保ちます。
- 「布は何?」→ 本動画ではプリント済みアイーダ。コメントではMonk's clothやWeavers clothの言及あり(いずれも情報源は視聴者)。
学びを深める豆知識(周辺ツール)
- 手刺しから機械刺繍へ興味が広がった方は、フープの種類に目を向けるのも一案。たとえばブランド別のフープ規格(例:brother 刺繍枠、babylock 刺繍枠、bernina 磁気 刺繍枠)や、強力磁石で生地を固定するタイプ(dime 磁気 刺繍枠など)、着脱しやすいマグネット式(mighty hoop)があります。作業性は向上しますが、本記事の手順は手刺し用フープを前提にしています。
用語スナップ
- ベベル(bevel):針先の傾斜面。進行方向に向けるのが原則。
- スレダー(threader):細いワイヤー状の糸通し。バレル→先端アイの順に通す。
- レンガ積み:面埋め時の配置。列の継ぎ目をずらして密度を保つ。
次の一歩
- 同じ手順で、配色やモチーフを変えて応用してみましょう。複数色のスポットや葉の形状も、アウトライン→面埋め→仕上げの流れを踏襲すれば迷いません。
参考ノート
- 動画の推奨ステッチ間隔はおよそ5mm。布目や糸太さで調整を。
- 具体的な所要時間は示されていません。仕上がり優先でペース配分を。
エクストラ・ヒント
- フープ外周にマスキングテープを軽く巻くと、布の滑り止めに(一般的な工夫。動画内での明示はなし)。
- ミシン刺繍派は、作品固定用アクセサリとして磁気 刺繍枠やsnap hoop monsterのような選択肢も検討可能。用途と素材に合わせて選びましょう(本記事の作業手順とは別領域)。
