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1 プロジェクトの概要
メナジェリーバッグは、機械刺しゅうのパネルとギャザー入りの下パネルを縫い合わせる構成で、Skyline S9の刺しゅう機能と実用縫い機能の“両輪”を活かします。動画では、内蔵の40点の美しいデザインの一つ(花束モチーフ)を縫い上げ、操作ボタン群の使い方、Sewing Applications(ソーイングアプリ)によるギャザーのプリセット、AcuFeed(上送り)を使った二枚合わせを順に見せてくれます。

完成直後の刺しゅうはフープに張られた状態からスタートし、フープを外してバッグ組み立て用のパネルとして活用します。

フープからの取り外しでは、刺しゅう面を傷めないことが最重要。生地の歪みや引きつれが出ないよう、フープの枠をそっと開放して平らに戻すのが基本です。

なお、刺しゅう工程での枠やスタビライザーの具体的種類は動画では触れられていません。多機種にまたがるアクセサリーの話題が気になる読者もいるでしょうが、本稿ではSkyline S9の提示内容に限定して解説します。たとえば別機種向けのbrother マグネット刺繍枠などは存在しますが、本プロジェクトでは使用していません。
1.1 この手順が向いているケース
- 刺しゅうパネルを作品の主役として活かしたい
- ギャザーとフラットを正確に縫い合わせたい
- 便利操作(糸切り、針上下、ロックステッチ、自動押え上げ)をまとめて使いこなしたい
1.2 避けたいケース
- 刺しゅうの下準備(安定紙選びなど)を詳細に確認したい場合(動画では具体種類に触れていません)
- 他ブランドの機能比較を主目的にしている場合(コメントでは好みが分かれていますが、本稿はSkyline S9の手順に集中します)
2 準備するもの
以下は動画内で示された範囲に基づく準備物と条件です。
- ミシン本体:Janome Skyline S9
- 作品:メナジェリーバッグ(Janome.comの無料パターンに基づく)
- 刺しゅう:花束モチーフ(内蔵デザインの一つ。サイズ表示は5.7×7.9 inch)
- 生地:あらかじめバッグ用に裁断済み
- 糸:ミシン用(刺しゅう/縫い)
- まち針:パネル同士の仮止めに使用
- アタッチメント:AcuFeed(上送り)フット
動画では、刺しゅうの完成からフープ外し、そしてバッグ組み立てに進みますが、刺しゅう用の枠や台に関する具体名は出てきません。もし作業の安定性を上げたいなら、別途、作業台の上で位置決めやセットを支える刺繍用 枠固定台の導入を検討する場面もあります。ただし本プロジェクトでの必須ではありません。
また、Janomeユーザー向けのアクセサリーで情報収集したい際は、例えばjanome 刺繍ミシン 用 マグネット刺繍枠のような選択肢を知識として把握しておくと役立ちますが、ここでは使用していません。
2.1 前提スキルと作業環境
- ミシンの基本操作を理解していること
- 刺しゅうが完了し、フープに張られた状態であること
- ミシンは縫える状態に設置済みであること
2.2 クイックチェック
- 刺しゅうは最後まで完走しているか(途中停止や糸切れがないか)
- フープから外す前に、引っかかりや糸のほつれがないか
3 セットアップ
3.1 操作ボタンの確認(スピード・糸切り・針上下・ロックステッチ)
Skyline S9の右側操作群で、縫いのテンポと質を一気に高めます。スライダー式のスピード調整で、直線や長いシームでは速度を上げ、細部では落とすと縫い目が安定します。

自動糸切りボタンは、縫い終わりで上糸・下糸を適切な長さに揃え、糸端を整理。

針上下ボタンはコーナーの向き直しや、ギャザーの山に沿って止めたい瞬間に有効で、縫い目の乱れを防ぎます。ロックステッチは端の返し縫いを自動で行い、縫い止まりの強度を確保します。
3.2 スタート/ストップと自動押え上げ
スタート/ストップボタンは、フットコントローラーを抜くことでボタン縫いが可能になり、長い直線や繰り返し作業で疲労を軽減します。特に本プロジェクトのパネル結合では、手元集中に寄与します。自動押え上げは、ボタンひとつで押えを上げ下げできるため、端の出し入れや方向転換が滑らかです。

注意:他社アクセサリーについて調べる場合もあるでしょうが、動画が示す操作はあくまでSkyline S9の機能に基づきます。たとえば、布の“浮かせ掛け”に便利なマグネット刺繍枠というジャンルはありますが、今回の作例では使っていません。
3.3 クイックチェック
- スピードスライダー:中速から開始し、必要に応じて調整
- 自動糸切り:縫い終わりで使える位置に指が届くか
- 針上下・ロックステッチ:止めたい位置で確実に使えるか
- スタート/ストップ:フットコントローラーを抜く場合は、事前に動作確認
- 自動押え上げ:上げ/下げの反応を確認
4 手順
4.1 刺しゅうの仕上げとフープ外し
1) 刺しゅう完走の確認:内蔵40デザインの一つ(花束)が完了していることを画面で確認。
2) フープを外す:ミシンからフープを取り外す。
3) 生地をアンフープ:刺しゅうを傷めないよう枠を開放して取り出します。
プロのコツ:アンフープ時は刺しゅう面を上にし、生地をひねらない。引きつれの兆候があれば、いったん手を止めて角度を変えます。
注意:動画ではフーピング工程自体の詳細は示されていません。位置決めや枠装着に自信がない場合、作業台での治具活用を検討してもよいでしょう(例:hoopmaster 枠固定台などの情報収集)。ただし本プロジェクトの必須工程ではありません。
4.2 操作ボタンを使いこなす(縫いやすさの土台)
- スピード調整:直線の長い部分は速め、カーブや段差は遅めに。
- 自動糸切り:縫い終わりで糸始末を即座に整える。
- 針上下・ロックステッチ:角の精度や終端の強度を自動化。
- スタート/ストップ:長い縫いを一定ペースで。フットなしで両手を生地に集中。
- 自動押え上げ:出し入れや方向転換がスムーズに。
クイックチェック:各ボタンの位置と役割を“指が迷わない”レベルで確認してから進みます。
4.3 Sewing Applications(ソーイングアプリ)でギャザー設定
1) 画面のTシャツアイコンをタップし、Sewing Applicationsを開く。

2) Gathering(ギャザー)を選択。推奨押えやステッチ長/幅、テンションなどの設定が呼び出されます。

3) 生地を押え下へ入れ、ギャザーステッチラインを縫う。

4) しつけ糸を手で引き、希望の分量にギャザーを寄せる。

ポイント:動画では、ギャザー用の推奨値が自動で提示され、実際にしつけ糸を引く工程まで示されています。設定数値(例:ステッチ長4.5、幅4、テンションAuto)は画面表示に準拠します。
プロのコツ:ギャザー分量は“縫い合わせる相手の長さに合わせる”のが基準。途中で分量配分を軽く整えながら寄せると偏りを防げます。なお他社機でギャザー前のしつけを簡便化するアクセサリーとしてdime マグネット刺繍枠 brother 用のような存在もありますが、今回の作例では使いません。
4.4 ギャザー布とフラット布をAcuFeedで縫い合わせ
1) ピンで仮止め:ギャザー布をフラットな刺しゅうパネルに合わせ、ずれないよう数カ所留める。

2) AcuFeedフットを装着:上送り(上側の送り歯)と下送りが同期して、二層を均等に送ります。

3) ガイドに従って縫う:端がズレないよう、押え沿いを見ながら進行。

4) 自動押え上げ→糸切り:縫い終わりで押えを上げ、糸端を整える。

5) ピンを外して確認:縫い線が真っ直ぐで、ギャザーが均一に保たれているかチェック。

期待される結果:ギャザーの山が偏らず、縫い目に引きつれがないこと。AcuFeedの上・下送りが働くことで、段差や重なりでも送りズレが少なく、見た目がプロ品質に近づきます。
クイックチェック:
- ピンの間隔は適切か(過度に広いとギャザーが逃げる)
- 押え前後で生地が波打っていないか
- ステッチラインはまっすぐか、縫い外れはないか
5 仕上がりチェック
- 刺しゅう面:糸引きつれやループはないか。密度の高い部分で生地が沈んでいないか。
- 縫い合わせ:ギャザーの分布が均一で、縫い線は水平直線を保っているか。
- 糸端:自動糸切りの長さでほつれが出ていないか。
- 角・端処理:ロックステッチが効いているか。
プロのコツ:縫い線を目視で追うだけでなく、指で軽く伸縮させて“浮き”や“ツレ”を触感で確かめると早期にズレを発見できます。もしズレを見つけたら、短い区間だけ解いて再縫製するとダメージが最小です。
6 完成イメージとその後
今回の工程では、刺しゅうパネルとギャザー下パネルの結合までを扱いました。最終的なバッグの組み上げは、無料配布のパターン手順に沿って進める前提です。動画では、AcuFeedで縫い合わせた直後のパネルが均一なギャザーで仕上がっている様子が示されています。
注意:モノグラム(文字)刺しゅうについては動画内で言及がありません。文字を入れたい場合は、別途フォントやデータの用意、あるいは機能の対応有無をマニュアルで確認してください。他ブランド用のアクセサリー(例:マグネット刺繍枠 brother se1900 用)は存在しますが、本稿の作例とは無関係です。
7 トラブルシューティング・リカバリー
症状:フープ外しで刺しゅうが波打つ/歪む
- 可能原因:枠の開放方向が不適切、急ぎすぎ
- 回復策:平面に置き、外周から少しずつ枠を緩める。無理に引かず角度を変えて取り外す
症状:ギャザーが偏る
- 可能原因:しつけ糸の引きが局所に集中、ピンが少ない
- 回復策:一度ギャザーを少し戻し、等間隔に配分し直してから縫う。必要に応じてピンを増やす
症状:二枚合わせで生地がズレる
- 可能原因:上送り不使用、あるいは手の添え方が不均一
- 回復策:AcuFeedフットを装着し、押え手前の生地を軽く整えながら送りに任せる
症状:縫い終わりの糸端が乱れる
- 可能原因:糸切りタイミングが遅い/早い
- 回復策:縫い止まり後にロックステッチ→自動糸切りの順で確実に処理
クイックチェック:
- Gatheringの推奨設定を呼び出しているか(長さ/幅/テンション)
- 押えと送りの同期(AcuFeed)が効いているか
- まち針の本数と位置は十分か
コメントから:
- ある視聴者は「複雑そう」と感じていましたが、実際にはSewing Applicationsが“ギャザー”の推奨設定を提示してくれます。最初にプリセットで縫い、ギャザー量を手で微調整する流れに切り分ければ、難易度は一段下がります。
- 他にも、ブランドの使い勝手についての意見交換がありました。設計思想の違いはあるものの、本稿の手順はSkyline S9の提供機能に沿って最短で再現できるよう構成しています。
注意:他機種・他ブランドの専用アクセサリーを流用する記述は動画にありません。たとえばjanome 500e 用 マグネット刺繍枠のように機種別アクセサリーの存在自体は知られていますが、本プロジェクトでは使用していません。汎用的に“浮かせ掛け”を行う場面なら、機種適合を必ず確認しましょう。
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補足(情報収集のヒント):フープや位置決めに悩む場面では、作業性向上のための治具・枠類を知識として押さえておくと安心です。例えば作品サイズや布厚に応じて刺繍ミシン 用 マグネット刺繍枠やマグネット刺繍枠のカテゴリを比較検討し、机上で安定させたいときは枠固定台のようなキーワードでリサーチを広げると、作業の再現性が高まります。本稿の作例自体は、それらの導入を前提としていません。
