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1 プロジェクトの概要
今回の受注は、クリスマスまでに納品するカスタム刺繍。アイテムはドレッサージュパッド1点と新品セーター5点で、同一ロゴをそれぞれに刺繍します。作業者は二台のRicoma多針機を使い、同時運転で生産時間を短縮しました。動画では実際に「1時間強」で完了したと述べられ、短時間量産の有効性が確認できます。
1.1 この手順が有効なケース
- 同一ロゴを複数アイテムに量産したいとき。
- 異素材(キルティングのパッド/ニットのセーター)に同時並行で刺繍するとき。
- 二台(または一台+フーピングの先行準備)でアイドル時間を減らしたいとき。
1.2 使わないほうがよいケース
- 使用安定剤や生地特性の検証が未了で、試し縫いが必要なとき。
- テンションが安定せず、縫製中断が頻発する環境。
1.3 過去事例からの学び
食器用タオルはFast Frameで、難しいポケット位置のバックパックは5x5 Mighty Hoopで成功。ポケット上部などの制約下では、磁力系枠の選択が奏功しました。この経験は、今回の「素材別に枠を変える」判断にも活かせます。


プロのコツ
- 量産の前にサンプルや直近の成功事例を見直し、枠と安定剤の“勝ちパターン”を特定してから本番に入る。
2 準備(道具・素材・前提)
納期前の混乱を避けるには、準備段階で“迷い”をゼロにします。今回は以下の構成でした。
2.1 道具
- 多針刺繍機×2(Ricomaブランド。具体的モデルは動画で未提示)
- フーピングステーション/グリッド(位置合わせ)
- 刺繍はさみ、スレッドスニップ
- フレーム各種(素材に応じて使い分け)
2.2 素材
- ドレッサージュパッド(キルティング)
- 新品セーター×5
- ロゴデータ(デジタイズ済み)
- 水溶性安定剤(動画で使用)
2.3 前提と制約
- デザインは事前にデジタイズ済みで、配置の目安が決まっている。
- テンションは一部のニードルで最適化済み。作業者は“うまく縫える針のみ”を選択して生産する方針。
注意
- 安定剤の種類(重量やカットアウェイの有無など)は動画で詳細言及なし。必要に応じてテストを推奨。
クイックチェック
- ロゴデータは最新か?
- 生地別の安定剤を準備したか?
- はさみ類は手の届く位置に配置したか?
チェックリスト(準備)
- データ:ロゴの最終版/縫い順チェック済み
- 道具:フーピングステーション、グリッド、はさみ、スニップ
- 安定剤:水溶性(必要寸法にカット)
- フレーム:素材別に選択(例:キルティング向け、ニット向け)
3 セットアップ(配置とフーピング戦略)
二台運用のキモは、フーピングと縫製を交互に走らせる段取りです。ロゴ位置の基準を固定し、各アイテムで再現性を確保します。
3.1 ドレッサージュパッドの下準備
- ロゴ位置を先にマーキングし、ステーション上でグリッド合わせ。
- 水溶性安定剤を当てる。キルティングの段差で糸が沈み込みすぎないようにする狙いです。
- パッドが枠内で均一に張れるよう、外周のテンションを均等に。



ここで刺繍用 枠固定台を使うと、重く厚いパッドでも面の水平が出しやすく、グリッドに沿った再現性が高まります。
3.2 セーターの下準備
- セーター表面をなでてシワや撚れを除去。
- ロゴの位置は襟やサイドシームなど既存の基準点から計測して統一。
- 安定剤は刺繍範囲を十分にカバーするサイズで配置。
- 枠痕を避けるため、圧迫を最小化しつつタイトに張る。

ニットは伸びやすいため、枠と生地の摩擦で伸長が起きないよう、接地面の扱いを丁寧に。状況によってはマグネット刺繍枠が役立ち、圧痕リスクを抑えつつ固定力を確保できます。
3.3 二台同時運用の段取り
- 右機にパッド、左機にセーターを割り当て。
- 片方の刺繍が走っている間に、もう片方の次アイテムをフーピング。
- 監視は“針目の乱れ/糸切れ/エラー画面”の3点をループで確認。

プロのコツ
- グリッドに沿った左胸ロゴの基準寸法をメモ化し、毎回同じ点から測る。hoopmaster 枠固定台と併用すると、同一配置の量産が素早く安定します。
チェックリスト(セットアップ)
- ロゴ基準:肩線・襟・サイドシーム基準で位置を統一
- フレーム:生地に合わせて選択(圧痕対策/固定力)
- 二台段取り:常時どちらかが縫っている状態を維持
4 手順(実行ワークフロー)
ここからは、動画の進行に対応するかたちで、順を追って再構成します。
4.1 ドレッサージュパッドをフーピングする(Step 2)
1) パッドを開梱し、作業台にフラットに置く。 2) 水溶性安定剤を必要サイズにカットし、刺繍範囲を覆うように配置。
3) フーピングステーション上でグリッドに合わせ、金属フレームへ均一テンションで固定。
4) ロゴ位置を再確認し、ズレがなければ機右側へ装着してロック。
期待する中間結果:
- 枠内で生地が波打たず、ロゴ基準線とグリッドが一致している。
注意
- 安定剤の種類や重量は動画で特定されていません。既存設定で仕上がりが不安なら、端材で試し縫いを行ってください。
ここで、厚物の固定が難しいときはmighty hoop マグネット刺繍枠のような磁力系枠が候補になりますが、本案件での具体的使用有無は動画で未記載です。
4.2 1枚目のセーターをフーピングする(Step 3)
1) セーターを開梱し、毛並み・地の目を整える。
2) 水溶性安定剤を所定位置へ。 3) ロゴ位置を襟・肩・サイドシームから計測してセンタリング。 4) 枠痕に配慮しつつ、シワを抑えた“ピンと張れた”状態で固定。
期待する中間結果:
- 枠の縁で生地が引っ張られすぎず、刺繍面はフラット。
プロのコツ
- 伸びやすいニットでは、枠の締め付けよりも面の平坦性を重視。場合によっては刺繍ミシン 用 マグネット刺繍枠で圧痕を軽減しながら保持するのも一案です。
4.3 残りのセーターを連続フーピング(Step 4)
1) 以降は同じ手順で、ロゴ位置とテンションの再現性を最優先。

2) フーピングの最中も、空いた方の機械が止まらないようタスクを前倒し。
期待する中間結果:
- 全5枚のロゴ位置が目視で揃う。テンションも均質。
クイックチェック
- テンションばらつき→枠内のシワ・ヨレを再調整。
- ロゴ高さのズレ→基準寸法の計測点を再確認。
4.4 二台で同時に刺繍を走らせる(Step 5)
1) 右機にパッド、左機にセーターを装着し、各プログラムを起動。

2) 速度は右機の画面に370と表示(動画の時点情報)。
3) 針目、糸道、テンション、エラーメッセージを周回監視。

期待する中間結果:
- 両機で安定したステッチ形成。糸切れが出ても迅速に復帰。
注意
- テンションに不安がある針は使用を避け、既に“完璧に動く”針へ集中させる方針が安全です(動画内コメントに準拠)。
ここで、帽子や筒物に拡張するなら袖用 チューブラー枠が有効ですが、本案件はフラット面中心で実施されています。
4.5 仕上げとクリーニング(Step 6 & 7)
1) パッドの刺繍完了後、枠から外し、余分な安定剤と糸を除去。

2) セーターも同様に、1枚ずつ枠から外して糸・安定剤をきれいにトリム。

3) 途中で別のセーターをフーピングし、停止時間を最小化。

期待する中間結果:
- ロゴのエッジが清潔、糸浮き・バリ残りがない。
注意
- トリミング時に生地自体を誤ってカットしないよう、刃先の角度と支え手に注意。
チェックリスト(実行)
- 稼働:常時どちらかの機が動作
- 監視:針目/テンション/エラー表示
- 仕上げ:糸端・安定剤の完全除去
5 仕上がりチェック
- 位置:全セーターのロゴ高さ・左右位置が揃っているか。
- ステッチ:欠落や進行方向の乱れが見られないか。
- 表情:キルティング面の凹凸でロゴが埋もれていないか。
- 触感:水溶性安定剤の残りやベタつきがないか。
クイックチェック
- ロゴ縁に糸屑→スレッドスニップで微調整。
- 表面に白い糊残り→乾燥後に再確認し、必要に応じて除去。
6 結果と引き渡し
最終的に、パッド1点とセーター5点が短時間で完成。作業者は「1時間強」で終えられたと発言しており、二台運用の効果が顕著でした。いくつかの糸切れは発生したものの、迅速に復帰し、全アイテムの清掃・トリムを終えて納品準備が整いました。

プロのコツ
- 量産では“同時運転×前倒しフーピング”が最短経路。ricoma mighty hoops マグネット刺繍枠のように着脱が素早いフレーム群は、段取り時間を圧縮しやすい選択肢です(本案件での個別使用有無は未記載)。
7 トラブルシューティングと復旧
症状→原因→対処の順で整理します。
- 症状:糸切れがときどき発生する
- 可能原因:テンションの不安定、糸道の摩擦、針の状態
- 対処:動画と同様に“確実に縫える針”へ工程を集約し、疑わしい針は使用回避。糸道の引っ掛かりやコーンの走りも点検。
- 症状:ロゴ位置のバラつき
- 可能原因:基準点の取り方が都度変化、フレームの張り差
- 対処:襟・肩・サイドシームなどの基準を統一し、同じ計測点から配置。マグネット刺繍枠 11x13など大枠を使うケースでは、面の平坦性を優先して張りを均一化。
- 症状:枠痕が残る
- 可能原因:締め付けが強すぎる、素材の伸縮
- 対処:ニットでは圧迫を抑え、代替として刺繍ミシン 用 マグネット刺繍枠を検討。圧痕を減らしつつ保持力を得やすい。
- 症状:厚物の固定が不安定
- 可能原因:枠のかかりが浅い、テンションの斑
- 対処:mighty hoop 5.5 マグネット刺繍枠等の小径強磁力枠で“点支持”を増やすか、刺繍用 枠固定台で水平を出してからセット。
クイックチェック
- エラー画面の発報→一時停止し、針目の形成状態を目視で確認。
- ステッチの締まりが弱い→テンションを微調整、または別ニードルに切替。
8 コメントから
- 道具の必需品(はさみ・安定剤など)をまとめたコンテンツ要望に対し、作者は前向きに回答。この記事では実際に使用した道具をリスト化しました。
- 機種選び(TC vs EM)に関しては、用途・予算・目標に依存。回答者は帽子領域や縫製領域の広さ、針数(異なる針種の同居)、静音性などでTCを評価。ただし本案件では特定モデル名は明示されていません。
- ソフトウェアに関する質問は動画コメント時点で未回答。
コミュニティから
- 二台運用の優位を支持する声が多く、量産の効率化に高評価が寄せられています。
参考図版 - 冒頭のスタジオ全景と二台体制:
- 直近の完成品(食器用タオル):
- ポケット位置のバックパック(5x5枠で対応):
- パッドへのロゴ位置合わせ:
- 水溶性安定剤の準備:
- パッドの装着(右機):
- 1枚目のセーターのフーピング:
- 連続フーピングの様子:
- 右機の設定画面(370表示):
- 縫製中クローズアップ:
- パッド完成の確認:
- セーター完成の確認:
- 同時運転の全景:
- 最終の安定剤トリム:
備考
- 本稿の具体的数値(速度370など)は、動画の該当時点で表示された事実に基づきます。機種・環境により最適値は異なります。
最後に、量産効率をさらに高めたい場合は、段取りのボトルネック(フーピング、糸交換、品質チェック)を「並列化」するのが近道です。マグネット刺繍枠 tajima 刺繍ミシン 用やhappy 刺繍ミシン 用 マグネット刺繍枠など別機種向けの選択肢もありますが、本案件での使用有無や適合は動画では触れられていません。実運用では、あなたの機材環境での適合性を個別に検証してください。
